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執筆者の写真丸山 学

外国人実習生を迎えるまでの社内の準備①~社員が仕事に前向きに成長するチャンス!~

外国人実習生の面接を終えて、受け入れる実習生が決まってから、実際に会社に配属になるまで、約7か月の待ち時間があります。この間実習生は、送り出し機関等で一生懸命日本語の会話の勉強を行うわけですが、受け入れる側である会社としての準備はどのように行いますでしょうか。

 

監理団体のアドバイスをもとに、社長・幹部社員だけで受け入れ態勢を整えるのも選択肢ではありますが、関係する社員が主体的に仕事に向き合うように姿勢が変化し、仕事に前向きに成長するチャンスということをご存じでしょうか。

 

実習生は、日本語の日常会話はある程度身に付けてきてくれますが、御社の業界のことも知らず、仕事の言葉もほとんど分からない状態で入社されます。最近の若い者…じゃないですが、言葉が通じる新入社員でも育成が大変なのに、実習生の存在は会社にとってある意味、「一大事」です。この機会を一大事と捉えて、全社一丸となって受け入れ準備を行うことで、社内の働き方改革(業務改善・生産性向上)が大きく進むビックチャンスになります。「受け入れ後どの現場でどんな仕事をしてもらうか」、「シフト組みやメンターは誰が担当するか」、「作業や接客をどのように教えるか」、「会社の中にある注意事項の張り紙をどうするか」、「社内にはやく馴染んでもらうための工夫は」、など、やるべき準備は多岐に渡ります。7か月も時間がありますから、準備にいかに社員を巻き込んで、会社の中に新しい仕組みをつくるかがポイントとなります。

 

仕組みづくりの手順は、①実習生に関わる方、全員が話し合う場を設定します(月に2~3回がおすすめです)。次に、話し合いのなかでまずは、②実習生にどのように働いてもらいたいか、ゴールの姿を設定する(実習生が生きいきと働き、会社の業績もアップしている姿がいいですね)、③ゴールの姿に対して、現状の社内はどのような状態かを話し合う、④ゴールの実現に向けて必要な取り組みをリストアップする、⑤具体的に誰がいつまでに何をやるかを決める。この順番で話し合いを進めていってみてください。

 

社員の皆様にとっては、実習生がまだ社内にいない状態でゴールの姿を描くのは、難しいとは思います。しかし、仕事上の言葉が通じない外国人が実際に着任してから、いろいろ準備するのでは間に合いません。社長や幹部社員だけがいろいろ想像しながら準備をしていくと、その間現場の社員は想定できず、何も分からない状態で過ごすことになり、お互いの認知のギャップがどんどん広がって、結局、社員が実習生と主体的に関われず、業績アップにも貢献できないことになってしまいます。

 

この全く逆を進めていくのがおすすめです。実習生に関わる全員でゴールの姿を話し合い、社長・幹部社員と一般社員の認識が常に一致している状態で、社員が主体となって取り組みを考え実践し、実習生が来た時に準備が整っていることで、すぐに業績アップに貢献することができる仕組みができあがりです。

 

話し合いの進め方にはほかにもコツがありますので、また次回のコラムでお知らせしますね。最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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